ポイント
・転職すると年収は下がる
・転職して年収が上がることはないのか
転職して年収は下がるのか。上がるには何が必要か
転職の理由は、様々だと思いますが、年収は下がる前提でなければ、辛いことがあったとしても、簡単に退職はしない方が良いです。
転職をして年収が下がった、という話がネットのあちらこちらにあります。
果たして実態はどうかといえば、世の中の状況からも、残念ながら転職者の年収が下がるのは当然の結果となります。
残念なことに、上がるための原因が世の中にないからです。
転職すると年収は下がる
ハローワークの求人募集をみてみましょう。
東京ハローワークの求人・求職賃金状況では、最近の求人・求職情報賃金状況と過去の情報を比べても、ほとんど変わっていないことが分かります。
業種によって、多少の違いはありますが、全業種平均で下限は22万391円です。
上限は30万664円とあります。
東京にして、この求人状況です。
こうなると、住宅費が下がる地方での転職を検討するのも、一つの選択と考えられます。
(地方の方が、年収等の求人条件は下がる可能性はありますが、それ以上に住宅費が下がることになります。)
また求人情報の給料上限といいますのは、かなりの好条件の揃った人材が応募してきたときに適用される基準です。
ここに厚生労働省の賃金構造基本統計書調査の新卒者の初任給データがあります。
平成30年の大学新卒男子初任給は、21万円です。
一見すると右肩上がりに見えますが、よく見るとわかります。
20年かけて1万5千円上がった状態です。
7%上がるのに20年かかっています。
実際には、過去20年ほぼ横ばいと見るべきでしょう。
東京ハローワークの求人情報の給与条件と、ほぼ変わらない状況にあります。
物価は上昇しても、給料は上がっていません。
相対的にも、年収は下がる傾向にあります。
転職して年収が上がることはないのか、下がるだけか
転職して年収が上がるパターンとしては、同業種への転職です。
同業種だから分かる実績を示すことであったり、具体的なスキルを示すことで、好条件で採用されるケースはあります。
いわゆる、キャリアアップです。
ただ、あまり実態と違う「盛った実績やスキル」で面接を受け、入社してしまった場合、その後に困ったことになる可能性はあります。
当然、その段階で、年収は下がることになるでしょう。
異業種への転職では、当然未経験者としての採用になります。
一般的には、前職より年収が上がることは無いでしょう。
ほぼ、下がると考えておいた方が良いです。
異業種への転職で、給料が上がる可能性があるとすれば、労働環境は厳しくなるかもしれません。
休日や残業の問題は、悪化する可能性がありますね。
ただ、給料にこだわる転職としては、そういうチャレンジもあり得ますね。
多少仕事がきつくても、頑張って年収アップを目指したいと思うのなら、業種によっては可能性あります
(参考:転勤して年収アップ希望|資格持ってないなら不動産業がいい)
転職して年収が下がることなく、上げる方法はあるのか
過去20年間、給料水準が横ばいの時代です。
この先、AI化・ロボット化という未来も恐らく実現していくでしょう。
その前に、外国人労働者が低賃金で働くという問題もあります。
これらは、年収が下がる要因となります。
そんな未来に向かう中で、年収が上がる可能性があるのは、
「現在いる職場で実績とスキルを積むこと」
「ITのプログラミングを学べる環境に転職しスキルを身に付けること」
そして、その次のステップで実績とスキルを買ってくれる企業に転職すること、あるいは起業するではないかと思います。
どちらにしても、実績をつけるか専門性あるスキルを身に付けることでしか、転職をして給料を上げていく方法は、ないでしょう。
トヨタの発表があったように、日本一と呼ばれる企業でさえも、高年齢の社員の雇用を維持するのは、無理だというわけです。
「年功」という考え方すら、なくなってもおかしくない状況です。
ですので、社会の流れとして、年収は下がる傾向にあるのです。
まとめ
筆者が20代の会社員であった40年前は、インターネットも携帯電話もない時代でした。
それが今や、ネットで日本だけでなく、世界ともつながり、「距離」が無くなりました。
携帯電話やパソコンも進化しました。
それまでのオフィス業務にあった様々な作業が、コストダウンしたり、無料のアプリで出来てしまう時代になりました。
その結果、そのコストダウン先にいた会社はなくなったり、仕事を失った人々が増えたと思います。
猛烈な速度で、時代は変化しています。
普通に転職するのでは、年収はこの先も下がるでしょう。
キャリアの評価ではなく、個人のスキルや具体的な実績がものをいう時代です。
未来に転職や起業をする考えを持っていたとしても、まず今の職場でとにかく実績とスキルを高める努力をした方が良いです。
本を読みましょう。
今の仕事で、スキルアップもしましょう。